News Release

カーライル・グループ、日本のバイアウト投資向け第2号ファンドを設立

2006JP

グローバルに展開するプライベート・エクイティー会社であるカーライル・グループ(本社:米国ワシントンD.C.、日本における代表者:安達 保、以下、「カーライル」)は、日本におけるバイアウト投資専用ファンドである第1号ファンド「カーライル・ジャパン・パートナーズ L.P.」(2001年設立、総額500億円)の後続ファンドとして、「カーライル・ジャパン・パートナーズ II L.P.」の資金募集を完了しました。国内外の多くの投資家の方々からカーライルの投資方針や日本での7件の投資実績に関して高いご評価をいただき、最終的なファンド・サイズはバイアウト・ファンドでは国内最大規模の2,156億円となりました。このうち約半分が日本の投資家の方々からの出資コミットメントとなっています。

カーライルは、グローバル・リソースを活かしつつ各国それぞれの企業慣行及び風土を尊重した投資活動を実施するという基本理念のもと、日本においては、日本人主体のチーム構成で投資活動を行っています。2000年に東京オフィスを開設して以来、製造業、消費財、企業アウトソーシング、情報通信、ヘルスケアといったカーライル・グループの業種ノウハウが集約される分野において、潜在的成長力の高い事業・企業を選定し、プロ・マネジメント方針に基いた既存経営陣によるマネジメント・バイアウト(MBO)を志向した投資活動を展開しています。敵対的な買収や短期的な株価の上昇を狙った投資は一切行なわず、中長期的な会社の成長を通じた会社価値の真の向上を実現させる投資ファンドとして実績をあげてきています。

カーライルの日本における代表者で、カーライル・ジャパン・バイアウト・チームの責任者である安達 保マネージング・ディレクターは、本件に関し、次のようにコメントしています。「グローバル・レベルでの事業環境の競争激化、資本市場からの圧力の高まり、各種制度改革の進展など、日本企業を取り巻く環境は大きく変化しており、企業経営者はより迅速かつ大胆に事業構造の変革を迫られる状況となっています。このような中で、プライベート・エクイティーが事業及び業界構造の変革において果たしうる役割はこれまで以上に重要になると考えています。

カーライルは、

  • これまでの日本における投資において培ってきた有形無形の貴重な経験と実績
  • 1987年の創設以来全世界で500件にのぼる投資実績を通じて蓄積された知見とノウハウ
  • さらにはこれら国内外の叡智を共有・結集する独自のグローバル・ネットワークを最大限活用しつつ、今後とも、これまでの投資の基本方針である
  • 既存経営陣との協働
  • 中長期的な観点からの投資先企業価値向上への注力

を堅持し、中型から大型に至る様々なサイズの案件に積極的に取り組むことで、今回コミットメントを表明していただいた投資家の方々の期待に応えるとともに、日本企業のグローバル・レベルでの競争力のさらなる強化に向け、各産業分野における事業再編の促進の一端を担うことで、日本経済のさらなる活性化に貢献して参ります。」と述べています。

カーライルの共同創設者でありマネージング・ディレクターのデビッド・エム・ルーベンシュタインは本件に関し、次のようにコメントしています。「1号ファンドに引き続き日本の投資家の方々から多くの出資コミットメントをいただいたことは、日本のバイアウト市場におけるカーライルのポジションの一層の強化に貢献すると考えています。安達保のリーダーシップのもとで、ジャパン・バイアウト・チームのメンバーは、グローバル・リソースを活かしつつ各国それぞれの企業慣行及び風土を尊重した投資活動を実施するという創設以来の基本理念を見事に実践し、カーライルの日本のバイアウト市場におけるポジションを揺るぎないものとすることに成功しました。カーライルは、さらなる成長余地の大きい日本のバイアウト市場に引き続き強くコミットし、グループとして総力をあげて第2号ファンドの成功に全力を尽くして参ります。」

これまでのカーライル・ジャパン・バイアウト・チームの投資実績は以下のとおりです。

・ 2002年2月:株式会社アサヒセキュリティ
- 現金集配、入出金管理、機械警備業務
 (2005年3月に株式会社豊田自動織機へ全株式譲渡)

・ 2003年9月:株式会社キトー
- 巻上機及びクレーン等の製造・販売

・ 2003年12月:コーリンメディカルテクノロジー株式会社
(旧:日本コーリン株式会社)
- 血圧計、生体情報モニター等の医療機器の製造・販売
 (2005年6月にオムロンルスケア株式会社へ全株式譲渡)

・ 2004年10月:株式会社ウィルコム(旧:ディーディーアイポケット株式会社)
- PHSを活用したモバイル通信(データ・音声)サービス

・ 2004年12月:株式会社リズム
- ステアリング、サスペンション等自動車部品の開発設計・製造・販売

・ 2005年9月:株式会社学生援護会
- 求人広告、求職・採用支援、人材派遣事業
 (2006年7月に株式会社インテリジェンスと合併)

・ 2005年10月:クオリカプス株式会社(旧:シオノギクオリカプス株式会社)
- 医薬品・健康食品向けハードカプセル等の製造販売