OUR JAPAN BUSINESS
カーライル・ジャパンについて
カーライルは、日本で事業を行うグローバルな投資会社の中で最も長い歴史を有しています。2000年に日本にオフィスを設立して以来、日本企業に対する投資にフォーカスした円建てのバイアウト・ファンドを通し、複数の景気サイクルにまたがって投資をして参りました。カーライルは投資先企業と緊密に連携し、その事業を長期に亘り持続的に成長させるための支援を行っております。
カーライルの日本向けバイアウト・プラットフォームである「カーライル・ジャパン・パートナーズ」は、これまでに約40件、総額4,500億円を超えるプライベート・エクイティ投資を行っております。同プラットフォームへの助言は、在籍期間15年以上の経験豊富なシニア・チームが率いる、東京を拠点とする投資プロフェッショナルから成るアドバイザリー・チームにより行われています。2024年5月には、日本のバイアウト投資向け第5号ファンドであるカーライル・ジャパン・パートナーズV(以下「CJP V」)が4,300億円の資金調達を完了したことを公表しました。これは、前号ファンドの約1.7倍のファンド規模であり、Preqin1のデータに照らすと、日本市場に特化したバイアウト・ファンドとして最大の資金調達となりました。
カーライルの強みは、日本における強力なプレゼンス、”One Carlyle”のグローバル・ネットワーク、さまざまな業界についての深い知見、および企業の経営陣との強固な信頼関係です。このような強みを最大限に活用し、それぞれの投資案件において、事業の変革及びグローバル化を通した成長を実現し、各投資先企業に合った変革的な価値創造プランを構築・実行しています。
1出所:Preqin主として日本市場を投資対象とするバイアウト・ファンド(2024年5月1日現在)。
本レポートは、カーライルのグローバル・リサーチ責任者であるジェイソン・トーマス(Jason Thomas, Head of Global Research & Investment Strategy)が、日本金融市場の現状および見通しについて、グローバルなステークホルダーや幅広い市場参加者に情報提供する目的で作成したものです。日本のステークホルダー の皆様にとっても、有益な分析・データセットとしてご参考になれば幸いです。
山田 和広
カーライル・ジャパン代表
「カーライルは、日本において過去20年間に亘り、さまざまな業界についての深い知見を活用し、投資先企業の皆様と緊密な連携をとりながら強固な信頼関係を構築してまいりました。今後もプライベート・エクイティ市場のさらなる発展に貢献し、投資先企業や投資家の皆様の長期的な価値創造を支援していきます。」
How We Build Better Businesses
投資事例
コーポレート・プライベート・エクイティ部門であるカーライル・ジャパンは、3つのコアとなる業界に注力し、企業による事業承継に向けた準備、事業カーブアウトの実行、および国内外における事業の拡大をサポートしています:
名水美人ファクトリー
株式会社
もやし製造業界で西日本最大手の名水美人ファクトリー(旧GGCグループ)に投資。カーライルによる投資期間中、同社は営業やマーケティング機能を強化することにより、国内もやし業界のトップ企業としての地位をさらに盤石なものにした。事業成長の二本目の柱としてのカット野菜事業を設立・増強すべく、新工場の稼働を開始し、円滑な経営転換を実行。同社は2020年3月、神明ホールディングスの子会社になった。
株式会社ソラスト
2012年、第2号ファンドである「カーライル・ジャパン・パートナーズII」は、株式会社ソラストの荒井社長(当時)と共に、同社を東京証券取引所第二部から非上場化させた。ソラストは日本における医療関連受託業界のパイオニア企業であり、シニア向けの長期的な介護サービスや子供の保育事業も手がける。グローバルにおけるヘルスケア業界に関するカーライルの知見・経験を活用し、ソラストは同社のシニア介護事業の成長を加速させるためのM&Aを複数実施。コミュニティーに根ざした介護サービスを提供することで事業をさらに成長させるべく、戦略的パートナーシップを構築。同社は2016年6月、東京証券取引所第一部への再上場を果たす。
センクシア株式会社
2015年、カーライルはセンクシア株式会社(旧日立機材株式会社)を日立グループからカーブアウト。建材資材、設備および産業用チェーンメーカーであるセンクシアは、日立が経営資源を他の中核事業にシフトさせる中、中長期の成長を確保するため、根本的な改革を迫られていた。カーライルのサポートを受け、センクシアはグループから独立し、同社は起業家精神に富んだ、新たな企業文化を醸成させ、生まれ変わった。
株式会社ツバキ・ナカシマ
2011年、カーライルは精密ボールメーカーの株式会社ツバキ・ナカシマに投資。同社はカーライルのグローバル・ネットワークを活用し、M&Aや現地での生産ネットワークを拡充することにより、欧州・アジア地域での展開を加速。同社の生産拠点数は19箇所に倍増したうえ、売上も倍増
シンプレクス株式会社
カーライルは2013年、戦略的IT投資により金融機関の収益増をサポートするシステム・プロバイダー大手シンプレクス株式会社に投資。カーライルがもつ業界の知見およびグローバル・ネットワークを活用し、シンプレクスは米国で現地のパートナーと提携し、売上を伸ばしつつ新たな取引プラットフォーム商品の開発を加速した。 カーライルはまた、同社の事業ポートフォリオの最適化をサポート。シンプレクスは2016年、同社の非中核事業・子会社「バーチャレクス・コンサルティング」を売却。同年には、カーライルはその持分を経営陣に売り戻したが、その時点で売上は25%、EBITDAは約45%増加しており、同社の製品はアジア全域で利用されていた。
「One Carlyle」のネットワークを活用してグローバル・チームと協働し、グローバルな成長を追求する企業や、日本市場で事業を拡大したい外資系企業向けに価値を創造・提供しています。
モンクレール
2008年、欧州向け第3号ファンドである「カーライル・ヨーロッパ・パートナーズIII」は、複数の国際的ブランドを有するイタリアの高級アパレルメーカー、モンクレール・グループの株式の48%を取得。カーライルのサポートを受け、モンクレールはグローバルなプレゼンスを強化。また、同社にとって主要市場となる日本で、従来の販売店契約を、同社が統轄する合弁事業契約に切り換え、ブランドを再編・強化。
グローバルにおける投資事例の詳細は、こちら。