News Release

カーライル・グループ、THKとリズム株式譲渡契約を締結

2007-053

グローバルに展開するプライベート・エクイティ投資会社であるカーライル・グループ (本社: 米国ワシントンDC、以下、「カーライル」)は本日、THK株式会社(東証一部、銘柄コード6481、本社:東京都品川区、代表取締役社長:寺町彰博、以下、「THK」)と、カーライル及びその他の株主が保有する株式会社リズム(本社:静岡県浜松市、代表取締役社長:北村勝男、以下、「リズム」)の全株式(100%)をTHKに譲渡することで合意いたしました。なお、本合意にあたっては、既存経営陣の続投、従業員の雇用維持、リズムの独立性の維持並びにリズムブランドの継続に関し、最大限リズム社の意向を尊重することを前提としております。

リズムはステアリング、サスペンション、ブレーキ部品等の重要保安部品及びエンジン・トランスミッション関係部品の開発設計から製造販売までを手掛ける自動車部品メーカーです。

カーライルは、2004年12月にリズム株式をマネジメント・バイアウト(MBO)方式により取得し、以来、「世界一のジョイント部品メーカー」を目指し、顧客基盤の拡大、中国を始めとする海外進出など事業基盤の強化に一貫して取り組んでまいりました。その中で、昨今のOEMメーカーの積極的なグローバル化・モジュール化に対応するために、リズムとしてはより一層積極的な事業展開が必須であると考え、今回の決断に至りました。今後、THKの保有するグローバルな経営リソースをリズムと共有化することにより、事業展開を飛躍的に加速させることが可能であると考えています。

THKは、LMガイド(先進メカトロニクス機器の直線運動部が主用途)の世界トップメーカーとして、業界トップの開発力を有し、グローバルでの販売、生産体制を構築しております。リズムとパートナーを組むことにより、リズムの冷間鍛造、金型技術とTHKの鋳造、樹脂成形技術を融合させ、競争力のある新製品の開発も可能となります。自動車部品メーカーとして豊富な実績を有するリズムと、LMガイドの世界トップメーカーであるTHKの協働は経営効率の向上、更には新規用途の拡大やイノベーションを通じたビジネス領域の拡大を可能ならしめ、両社の企業価値向上に繋がるものと確信しております。

カーライルの日本代表である安達マネージング・ディレクターは、本件に関し次のようにコメントしています。

「カーライルは2004年12月の投資以来、「世界一のジョイント部品メーカー」を目指すリズムに対する積極的な支援活動を展開してきました。グローバル展開の加速化、事業提携やM&A戦略の検討、キャッシュフロー経営の強化、コスト削減の推進、マネジメントチームの強化、ストックオプションの導入等、様々な諸策を経営陣とともに検討及び実行をしてまいりました。また、リズムは現経営陣を中心に、国内販売台数の伸び悩みや米国ビッグスリーの業績不振という逆風が吹く中、経営強化に向け多大な尽力をされてきました。こうした中、THKよりリズムとの株式譲渡を含めた協働についての強い希望及び提案を受けました。カーライルは投資当初より長期的な視点で事業成長戦略を支援してまいりましたが、リズム経営陣と事業シナジー並びに今後の成長戦略等を協議した結果、「世界一のジョイント部品メーカー」を目指すというリズムの目標を達成するためには多大なる事業シナジーが見込まれ、かつリズムの重要保安部品メーカーとしての事業基盤並びに独立性を評価しているTHKへの株式譲渡が、リズムの今後の発展のためにも正しい判断であるとの結論に至りました。今後は新しい株主の下、リズムが事業基盤を一層強化し、新たなる発展ステージに進んでいくことを確信すると共に、リズムとTHKの両社にとっての今後の更なる発展を、心より期待をしております。

本件についての報道関係者のお問合せ先カーライル・グループ広報代理店オグルヴィPR Tel:03-5793-2358