News Release

カーライル、X線分析・測定・検査機器大手の株式会社リガクの株式を取得

2021-001JP

報道関係各位

2021年1月6日

カーライル・ジャパン・エルエルシー

カーライル、X線分析・測定・検査機器大手の株式会社リガクの株式を取得
カーライル・ジャパンにとって過去最大規模となる投資案件を通じて、
リガクのなるグローバル展開をサポート

世界有数の投資会社である米カーライル・グループ(本社:米国ワシントンD.C.、日本代表:山田和広、以下「カーライル」)と、X線分析・測定・検査機器のトップメーカーである株式会社リガク(本社:東京都昭島市、代表取締役社長:志村晶、以下「リガク」)の代表取締役社長の志村氏は、共同出資して新たに設立する持株会社を通して、リガクの全発行済み株式を取得することで合意いたしました。出資比率は、カーライルが約80%、志村氏が約20%となる予定です。カーライルと志村氏は、リガク・グループを独立企業集団として維持し、両者で協働してリガクのブランドと企業価値を最大限に高めた上で、持株会社の数年以内の上場を目指します。なお、本件はカーライルの日本向けバイアウト第4号ファンド(CJP IV)より拠出され、取得金額等については公表しておりません。

リガクは1951年に設立され、X線分析・測定・検査機器の領域において日本を代表するテクノロジー企業へと発展し、本年設立70周年の節目を迎えます。同社の製品は、さまざまな材料の組成分析や構造解析に用いられ、科学技術の最先端の研究開発や生産の分野で幅広く活用されております。リガクは、大学、研究機関、および半導体、電子デバイス、製薬、鉄鋼、セメントなど幅広い分野の大手民間企業を含め、グローバルに10,000社以上の多様な顧客基盤を有し、年間売上は約441億円、うち海外売上比率は約65%にのぼります。

情報通信技術を支える半導体や電子部品の更なる微細化・小型化や、各種産業における品質面・安全性・健康面の要求の高まりに伴い、X線分析・測定・検査機器市場はグローバルに更なる拡大が見込まれており、リガクもグローバル需要の拡大を取り込むことによる一層の成長が期待されます。リガクはX線分析・測定・検査機器の専門メーカーとして、X線領域において高度な技術開発力を有しており、特にX線回折(”XRD”、X-Ray Diffraction)、蛍光X線分析(”XRF”, X-Ray Fluorescence)の領域を中心に、国内ではトップ、海外でもトップクラスの地位を確立しています。

リガクは、カーライルとパートナーシップを組むことにより事業を拡大し、各エンド市場のニーズに合わせ分析性能・操作性・用途を更に改善・拡大させた新製品を投入し、国内外、特に中国などアジアの高成長市場におけるポジションの更なる強化を目指します。またカーライルは、必要に応じて外部から経営幹部クラスの専門人材を招聘するなど、リガクの更なる成長を実現するための新体制構築を支援します。リガクを1971年から率いてきた志村氏は、引き続き経営に関与し、大株主としてリガクの成長を最大限に支援します。

カーライルジャパンの副代表を務める富岡隆臣は、「志村氏のリーダーシップのもと、リガクは優れた技術、強固で多様な顧客基盤、および非常に競争力のある研究開発や製造面における力を有する、グローバル・トップ・プレーヤーに成長しました。リガクが新たな経営体制のもとで堅牢なグローバル組織を構築し、に高い次元の成長を達成するためのパートナーとして、志村氏がカーライルを選んでくださったことを光栄に思います。志村氏と手を携えてこの変革を実現できることをとても楽しみにしています。同氏がこれまで50年間に亘って築き上げてきたリガクを更に成長させていくことに尽力して参る所存です。また、本件は、大型のオーナー系企業の更なるグローバル化をご支援するという観点で、カーライルとしてもモデルケースとなる案件です。今後もこのような案件は増加すると考えており、国内複合企業からの事業カーブアウト案件に加えて、積極的にオーナー系企業への大型投資案件も推進していきます」とコメントしました

リガク代表取締役社長の志村晶氏は「カーライルとは過去10年に亘り信頼関係を構築してきました。今般、リガクがグローバル成長目標を実現すべく、この新たなパートナーシップを開始できることを嬉しく思います。リガクは、長期的な成長を目指し、海外事業の更なる拡大、高成長分野での市場需要の取り込み、グローバル・ガバナンスおよび経営体制の充実と強化を図っていきます。カーライルは、リガクが事業を展開している様々な市場においてグローバルな知見とネットワークを有しており、リガクに大きな付加価値をもたらすものと確信しております」とコメントしました。

カーライル・ジャパンは、2000年設立以来21年間で26件の投資を実行し、日本企業の海外展開、事業効率の改善、経営インフラ強化などを多く支援して参りました。 カーライル・ジャパンのバイアウト・ファンドは、三共理化学、センクシア、シーバイエス、ツバキ・ナカシマなど、製造業・一般産業セクターにおいて強固な投資実績を有しています。カーライル・グループ全体としては、2020年9月末現在、製造業・一般産業セクターで138件、総額220億ドル以上のエクイティ投資実績を有しています。

 

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カーライル・グループについて
カーライル・グループ(CG:NASDAQ)は、深い業界知識を有し、グローバルに展開する投資会社で、「コーポレート・プライベート・エクイティ」「リアルアセット」「グローバル・クレジット」「インベストメント・ソリューションズ」の 4 つの分野で投資活動を展開しています。カーライルの目的は、関連する投資家、ポートフォリオ企業、社会の為に投資を行い、価値を創造することであり、2020 年 9月末時点の運用資産は総額で 2,300 億ドルにのぼります。現在世界 6 大陸の 30 拠点に1,800 名以上の社員を擁しています。カーライルは、グローバルに展開する投資会社の中で唯一、日本に特化した円建てのバイアウト・ファンドを運用しており、これまでにカーライル・ジャパン・パートナーズより国内で 26 件の投資を実行しています。また、日本企業の海外展開、事業効率の改善、経営インフラの強化等を支援してきた実績を有します。
詳しくは、www.carlyle.com をご覧ください。

リガクについて
1951年の創業以来、株式会社リガクはX線と熱分析をコア技術に持ち、分析機器と工業用機器の最先端技術を提供してきました。今日、リガクグループは、国内のみならず、アメリカ・ヨーロッパ・中国を始めとした世界各地の拠点をベースに、汎用X線回折(XRD)、薄膜分析(XRF、XRD、XRR)、蛍光X線分析(TXRF、EDXRF、WDXRF)、小角散乱分析(SAXS)、蛋白・低分子X線結晶構造解析、ラマン分光分析、X線光学素子、半導体検査(TXRF、XRF、XRD、XRR)、X線発生装置、CTスキャン、非破壊検査、熱分析の各分野において先進的な役割を担っています。X線とその周辺技術の膨大な知見を強みとして、お客様との協業関係を築き、学会や産業界を通して、グローバルにパートナーシップ、コミュニケーション、イノベーションを促進してきました。蛋白構造解析、ナノテク開発、汎用X線回折(XRD)、蛍光X線分析(XRF)、材料分析、品質保証を含む多種多様な分野に向けて、統合されたソリューションを今後も引き続き提供してまいります。
詳しくは、japan.rigaku.com/jaをご覧ください。

【本件に関するお問い合わせ先】
Kekst CNC 大谷 みな子、斎藤 愛、岸本 麻里花、田辺 圭弥
電話番号:03-5156-0190 / 03-5156-0189 / 03-5156-0273 / 03-5156-0102
Email:carlyle@kekstcnc.com