News Release

オムロンと コーリンメディカルテクノロジー株式譲渡契約を締結

2005JP

グ ローバルに展開するプライベート・エクイティー投資会社であるカーライル・グループ(本社: 米国ワシントンD.C.、日本における代表者:安達保、以下、「カーライル」)は本日、オムロン株式会社(本社:京都市、代表取締役社長:作田久男、以下 「オムロン」)と、カーライル及びその他の株主が保有するコーリンメディカルテクロノジー株式会社(本社:小牧市、代表取締役社長:神部悠三、以下 「CMT」)の全株式(100%)をオムロンに譲渡する事で合意致しました。なお、本合意は既存経営陣の続投、従業員の雇用維持、CMTの独立性の尊重並 びにコーリンブランドの継続を前提としております。

CMT は2003年10月にカーライルがCMTの旧会社である日本コーリン株式会社と営業譲渡契約を締結後、日本コーリンの全事業を受け継ぎ発足致しました。 CMTは生体情報モニター、血圧監視装置及び血圧脈波検査装置などの医療機器、関連機器の開発・製造・販売を主な事業としています。自動血圧計・生体情報 モニターは医療機関からの幅広い支持を集め、医科向け血圧計のトップメーカーとしての地位を確立するとともに、画期的な動脈硬化測定装置「Form ABI/PWV」の開発など独自の技術を有しています。

カーライルの安達マネージング・ディレクター、日本代表は本件に関し次のようにコメントしています。

「カー ライルは2003年10月以来カーライル社員の小牧への長期派遣を含め、CMTへの積極的な支援活動を展開して参りました。旧会社より引き継いだ流通在庫 問題、特許訴訟を解決し、その後の法的手続変更に際しても一貫した支援姿勢を貫き、一方ではグローバル企業との業務提携の斡旋などを通じ、CMTの企業価 値向上に努めました。

その結果、2004年度において営業利益約3億円の黒字化を達成するまでに至りました。

こ うした中、従前から事業提携を検討していたオムロンから株式譲渡の打診があり、CMT経営陣と協議した結果、CMTの次の成長のためには、事業シナジー効 果が高く且つCMTの企業文化、独立性を評価してくれているオムロンが新たな株主となるほうがCMTにとって好ましいと判断したものです。

本件はカーライルにとってもチャレンジングな案件でしたが、CMTの迅速な再生を実現し、次なる成長を目指す体制を作ることができ、ファンドとしての責任を果たすことができたものと満足しております。」

CMTの代表取締役会長中山憲治は本件に関し、次のようにコメントしています。

「2003 年の営業譲渡以来、カーライルの首尾一貫した強力且つ全面的な支援のもと、諸問題を解決し、予想以上にスピーディーに再生を果たす事ができました。弊社が 医科向け血圧計のトップメーカーであるのに対し、オムロンは家庭向け血圧計のトップメーカーです。両社が一緒になることによりこれまでCMT単体ではなし 得なかった新たな事業領域への拡大並びに新たなる成長が可能となり、CMTのミッションである「医療事故1/100」「寝たきり老人1/2」の実現に大き く近づくことが出来るようになるものと考えております。具体的には、今後急拡大が予想される在宅医療市場向けに高品質かつ安価な医療機器の開発や、動脈硬 化測定装置に続く新たな生活習慣病予防に向けた医療機器の開発、更にはグローバル展開の推進等で大きなシナジーが期待されます。」

オムロンの代表取締役社長作田久男は本件に関し、次のようにコメントしています。
「オ ムロンは、医療市場の予防医療へのシフトという環境変化をとらえて、ヘルスケア事業を成長事業の一つと認識しています。この変化に対応するために、平成 15年7月に対象事業部門をオムロンヘルスケアとして分社し、事業スピードの向上と事業提携の加速を図ってきました。今回、カーライルの支援により事業基 盤を再構築したCMTは、オムロンヘルスケアと、製品・市場の両面で補完関係を構築することができ、かつ同時に新たな事業機会の創出に必要なパートナーで あると考え、同社の株式を取得することを決定いたしました。」